愛とAI

先日、通訳の田中慶子さんがNHKの朝の番組にゲストとして出演されていて、その魅力に釘付けになりました。ビル、ゲイツやダライ・ラマ、テイラー・スウィフト、デビット・ベッカムなど、世界的VIPの通訳として活躍されている方だそうです。
田中さんを知らなかった私は、さぞかし輝かしい人生なのだろうと思って観ていましたが、彼女は、高校で不登校になり、やりたい事も見つからず悩んでいた時期が長かったことに驚きました。
そんな彼女が、様々な経験とご縁で、今ではいきいきとした優しい表情で、通訳としての仕事を楽しそうに話しているのです。
お仕事を依頼する方からは、彼女にお願いすると自分が言葉にする以上の意訳のおかげで、海外の相手とスムーズに気持ちが通じ合うと絶大な信頼を寄せられていました。

通訳という仕事は、いずれAIに取って代わられる職業として、よく例に挙げられます。
コーヒー焙煎の仕事も同じです。

しかし、田中さんを知って、少しほっとしました。人の仕事もまだまだ大丈夫だと。

田中さんのお仕事を拝見して、言葉の奥にある気持ちの部分まで丁寧に伝える仕事ぶりが、信頼につながり、満足ややりがいとなって、さらに良い関係が築きあげられていくのを感じました。お互いが必要な存在となれる関係だからこそのお仕事でした。それは、仕事や大切な人、大切なものへの"愛"がなせる技ではないでしょうか。

人は、AIを信頼し、AIが焙煎するコーヒーを美味しいと感じるかもしれません。しかし、AIは
コーヒーを好きになり、愛情を持って焙煎し、コーヒー好きのあなたに美味しいと思って飲んで欲しいと願うでしょうか。
実は、そこがとても大切だと思うのです。

今日も、コーヒー愛溢れる焙煎家が作るコーヒーを美味しくいただきます☕️

(IKUKO)